企業事例 朝日放送テレビ株式会社

朝日放送テレビ株式会社(ABCテレビ)の「ライブ動画配信用制作・送出システム」は、複数の放送機器を、シンプルな画面操作で扱うことができるWeb配信用の放送システムです。少人数でも安定した運用できるよう、異常検知機能を強化するために『Twilio』を採用しました。

放送事業で培った高度な異常検知システムを、動画配信でも実現したい

朝日放送テレビ株式会社 技術局開発部
小南 英司さま

朝日放送テレビ株式会社(ABCテレビ)の「ライブ動画配信用制作・送出システム」は、シンプルな画面操作で、複数の放送機器を扱うことができるWeb配信用の放送システムです。すぐれた異常検知機能を有するため、複雑な制御が必要な場面でも、少ない人員で安定した運用を実現しています。また、機能追加や構成変更が容易で、運用条件に適したシステムを、短時間かつ安価に構築できるのが特長です。

「ライブ動画配信用制作・送出システム」は、1990年代に高校野球の動画配信をきっかけに構築され、配信の度に、システムをスクラップ&ビルドしてきました。現在ではシステムをパッケージ化、移動式のラックに必要な機器を詰め込んで、いつでもどこでも動画配信ができる仕組みができあがっています。

放送局ゆえに、映像が止まらないことが高いレベルで求められ、異常を検知したときにすぐに対応できるよう、回転灯や音などで知らせる仕組みがあります。このような放送事業で培ってきた高度な異常検知システムを、動画配信でも機械的に実現できないかと検討を重ねてきました。

オペレーターの技量に左右される異常検知を、Twilioで機械化。機器異常に迅速に対応可能に。

これまで、動画配信の機器監視は、オペレーターによる目視が中心で、機器前面のLEDランプや操作時の違和感から、機器の不具合に気づくことが多くありました。オペレーターの経験と勘に頼っていたわけですが、信頼性の向上と効率的な運用のために、個人の技量や感覚に頼らない、機器監視の機械化強化に着手しました。

2016年に開発したWeb配信用システムでは、統合監視ソフトウェアを導入。また、インターネット回線から発信ができる『Twilio』やチャットツールの『Slack』などを組み合わせた異常通知機能を実装し、機器異常に迅速に確実に対応できるようになりました。

朝日放送テレビの異常検知システム。異常が発生すると、監視サーバーの自社開発プログラムがTwilioを通じて自動で電話を発信。担当者に電話で異常を通知する。

統合監視ソフトウェアを導入した新システムでは、「SNMP」などを用いてすべての通信機器を一括監視しています。機器の異常を検知することに加え、設定間違いなどの人為的なミスも合わせて検知できるよう設定しています。

このシステムでは、システムの異常にいち早く気づき、被害を最小限に抑えるために、回転灯を使ったパトライト駆動、音声による警告、スマートフォンへの通知、自動電話発信を実現しました。これらの中から、状況に合わせ、適切な手段でシステム管理者に警告を行います。

音声に変換したエラーメッセージを電話着信で通知。確実性を向上し、少人数の運用を可能に。

今回、『Twilio』を活用した自動電話発信は、まず監視ソフト『Zabbix』のエラーメッセージを『Amazon Polly』で音声ファイルに変換します。そして、『Twilio』のVoiceサービスで電話発信し、生成された音声ファイルを活用することで、機械的に「自動電話発信」機能を実現しています。

メール受信では、エラーメッセージを見落とすことが少なからずありますが、この自動電話発信機能を搭載したことで、携帯電話に音声通話として着信させることができます。それにより、確実性が増し、少人数による運用でも、迅速な対応や安心感向上につながっています。

会社名
朝日放送テレビ株式会社
事業内容
放送法による基幹放送事業および一般放送事業 他
住所
大阪府大阪市福島区福島1-1-30

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